シリーズ「あなたにもあるアイドル力」
第8回:アイドル×自己プロデュース論
なぜ“キャラ”を持つと人は輝くのか?
■自分をどう見せるか──自己プロデュースの入り口
自己紹介の場で
「あなたはどんな人ですか?」と聞かれたとき、
あなたはどのように答えるでしょうか。
自分をひと言で表す「キャラ」を持っている人は、
その場で強く印象を残すことができます。
アイドルの世界では、この「キャラづけ」こそが
存在感を高める大切な鍵です。
そしてその手法や考え方は、
私たちの生活や仕事にも役立つヒントに満ちています。
■アイドルに学ぶ「キャラづけ」の力
アイドルたちは、歌やダンスだけでなく、
「自分はどういう人か」をわかりやすく伝える工夫を
日々積み重ねています。
おっとりキャラ、しっかり者、元気印、天然系──
こうした“キャラ”は作りものではなく、
その人の魅力の一部を強調したものです。
自己紹介の決めゼリフや、SNSでの口調、写真の雰囲気など、
すべてが「その人らしさ」を印象づける要素になります。
これによりファンは覚えやすくなり、親近感を抱くのです。
■「自分らしさ」をどう見つけるか
では、一般の私たちが“キャラ”を見つけるには
どうすればいいでしょうか。
ヒントは、自分が自然に続けられること
他人からよく言われることにあります。
「いつも落ち着いているね」
「話がわかりやすい」
「小物のセンスがいいね」
周囲からのこうした言葉は、
自分では気づかない「らしさ」の種です。
アイドルも同じく、ファンやスタッフからの声を受け止め、
そこに磨きをかけていくことで、キャラが形作られていきます。
■自己プロデュースの3つのステップ
私が考える、アイドル力に通じる自己プロデュースのステップは次の3つです。
①自分の強みや特徴を知る
小さなことでも構いません。
「声が通る」「笑顔が多い」など、日常から探します。
②強みを見せる場を作る
プレゼンやSNS、趣味の発表の場など、
自然に披露できる環境を持ちます。
③継続して磨く
一度決めたキャラは育て続けることが大切です。
少しずつ変化させながら進化させます。
このサイクルを回し続けることで、
“自分らしさ”がより鮮明になります。
■学生たちの「キャラ」の成長
西日本短期大学メディア・プロモーション学科の学生たちも、
授業や活動を通してキャラを磨いてきました。
イベント司会での明るいトーク、
SNSでの表現、
衣装や小物の選び方──
それぞれのキャラが際立つ瞬間があります。
これらはアイドル活動だけでなく、
就職活動や日常生活でも大きな武器になります。
「自分をどう見せたいか」を意識することは、
自己肯定感を高める第一歩です。
■キャラを持つことは、自分を誇ること
アイドルたちが見せる華やかさの裏には、
緻密な自己プロデュースがあります。
そのエッセンスは、私たち誰もが
日常に取り入れられるものです。
“キャラ”を持つことは、
他人に覚えてもらうためだけではなく、
自分自身を理解し、誇りを持つためのプロセスでもあります。
それは、アイドル力──
「周囲を楽しく元気にする力」を
最大限に引き出すための大切な要素なのです。
■次回予告:第9回:「海を越えるアイドル力──世界に広がる日本のステージ」
日本のアイドル文化は、アジアや欧米でも熱く支持されるようになりました。
その広がりが生む国際交流と、新しい“アイドル力”の可能性を探ります。
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