シリーズ「あなたにもあるアイドル力」
第1回:アイドル力とは何か?
■なぜ今「アイドル力」か
2025年9月、私の「アイドル力」シリーズ4作目となる新刊『アイドル力講義』が出版されます。
タイトルにある「アイドル力」とは何か?
──これは単にアイドルについて語るものではありません。
私は長年、メディアや芸能、そして教育の現場で、さまざまな「人の輝き」に出会ってきました。
そして今、改めてこう感じています。
人が人を照らす力
笑顔が社会に希望をもたらす力
この「力」にこそ、今の時代が必要としているヒントがあるのではないかと。
だからこそ、これからこのブログで、『アイドル力講義』に先がけて、「アイドル力」というテーマを軸に、さまざまな事例や考察を重ねていこうと思います。
■アイドル力とは何か?
私が提唱する「アイドル力」とは──
「誰もが持っている、周囲を楽しく元気にする力」
「人の心に火をともし、共感と希望を生み出す存在感」
という、人間の根源的な力です。
アイドルという言葉からは、きらびやかな芸能人やステージに立つパフォーマーを想像するかもしれません。
しかし、アイドル力は、特別な人にだけ備わった能力ではありません。
たとえば、
- 元気な声で挨拶する
- 周囲の空気を明るくする言葉をかける
- 自分らしさを恥じずに表現する
- 誰かのために努力する姿を見せる
こうした行動ひとつひとつが、人の心に火をともし、希望を与える力になるのです。
■“軽やかさ”の裏にある本質的な力
「アイドルなんて、ただの娯楽じゃないか」と思われることもあるかもしれません。
確かに、アイドルは“軽やか”で、“楽しさ”や“キラキラ感”をまとった存在です。
しかし、だからこそ、疲れている心にも届く力を持っています。
政治や経済の仕組みでは解決できない、
「孤独」や「共感の欠如」といった“心の問題”が広がるこの時代。
そんな中で、笑顔や励まし、共鳴できる存在が、どれほどの救いになるか。
アイドルとは、その象徴であり、希望のメディアでもあるのです。

■教育・地域・社会との接点
アイドル力は、芸能界にとどまる概念ではありません。
それは、教育や地域、そして社会のあらゆる場面で活かせるものです。
たとえば教育では、
仲間やまわりの人を明るく照らし、クラス全体の雰囲気を元気にするような存在こそ、アイドル力の体現者といえるでしょう。
地域づくりでは、
その場を明るく照らす存在がコミュニティの希望となり、人を巻き込んでいく力。
個人の日常では、
落ち込んでいる誰かに笑顔で声をかけることが、未来を変えるきっかけになるかもしれません。
つまり、アイドル力は──
「自分も誰かを照らせる」ことに気づくための力
なのです。
■次回予告:希望の歌とアイドル力
次回は、コロナ禍のなかで私たちの心に届いた“希望の歌”を取り上げます。
とりわけ印象的だったのが、AKB48の「365日の紙飛行機(おうちver.)」と、乃木坂46の「世界中の隣人よ」。
離れていても声を重ねることで生まれた「共鳴」は、まさにアイドル力=希望を届ける力の象徴でした。
アイドルたちの歌が、なぜ人々の心に明かりをともしたのか──その意味を深く掘り下げてみたいと思います。
【こちらの記事もおすすめ!】シリーズ『あなたにもあるアイドル力』 第2回:歌声が希望を届けたとき 『365日の紙飛行機』と共感の力